長野市民病院。
数年前に増築工事を施工してから、
衛生設備を中心に、メンテナンスをさせてもらっている。
週に1~3回のペースで仕事が来る。
トイレが詰まった・排水が流れない・蒸気が漏れた
水栓やウォシュレット・ポンプが壊れたなど。
業者用の駐車場に駐車する。
警備員のオジイさんに、「今日は何だい?」と聞かれる。
中央監視室で、管理しているオジさんに状況を聞き、カギを借りる。
オレも立派なオジさんか・・・
裏口から病院に入り、掃除のオバちゃんに会釈。
排水管の詰まりを直す時、汚水が飛び出してきて
廊下を汚してしまった時、みんなで掃除を手伝ってくれた。
臨床検査の女性ヘビースモーカー? さんが、外へ煙草を吸いに行く。
エレベーター前で待っていると、洗濯物を運ぶ ジャイアンオバちゃんが来る。
スミマセン・・・気さくないい人です。
職人が若い看護師さんに声をかけられ、「どういう関係だ?」と問い詰める。
患者の父親として通院することもあるが、気さくな先生が相談に乗ってくれる。
「あら! こんな所で」と、知り合いに声をかけられる。
もう一つの職場のような感覚。
病院の地下には、信じられないくらい多くの配管があり、迷路のようだ。
最初の頃は1人で入ると怖くて、
オバケがいないか、後ろを振り返りながら歩いていた。
今では、地図がほとんど頭に入っている。
病院機能を維持するために、必要とされていることを誇りに、
いつでも病院職員の1人である気持ちでいる。
裏口から霊柩車が出る。
走り去った車に対して、まだ警備員のオジイさんが頭を下げている。
こんな時は、生と死について考えさせられる。