朝7時過ぎ、電話が鳴る。
病院の修理を依頼した業者から、「手配した部品が違う」と。
材料屋が、間違えて配達したらしい。
材料屋に電話するが、第四土曜日は休みで電話に出ない。
仕方がないので、別の材料屋数件に電話して部品を調達する。
家を出て現場に向かう。
朝からクソ暑い。
今日は設備の職人が入る予定はないので、
事務所で涼しく図面を描こうと思っていた。
朝礼に出て、現場を一周して事務所で図面を描き始める。
「設備屋さん」と、建築の助監督さんから呼ばれる。
穴を掘っていた土工さんが、排水管を壊してしまったらしい。
よくあることだ・・・
しかし、職人はいない。
現場を見ると、掘った穴は壊れた排水管から出た水で、池になっていた。
修理の段取りをしようと事務所へ戻る途中、
型枠大工さんから呼び止められ、「スリーブの位置がよくない」と言われる。
スリーブとは、コンクリート基礎を貫通して配管が通る場所に、
あらかじめ入れておくパイプである。
確認すると、大工さんの言う通り、このままではパイプがコンクリートに埋まってしまい、穴が開かない。
大工さんが型枠を組む前に、スリーブ6箇所の位置を移動しなくては。
クソ暑い。
水のような汗が止まらない。
これはヤバイ汗なので、水分補給をする。
自分でなんとかしなくてはならない。
しかし、2つも問題が起きている。
ヘルプの職人を探す。
同学年の職人さんが動いてくれた。
30分後には、両方の直しに2人で取りかかり、12時過ぎに終わる。
同学年の職人さんは、泥まみれ。
助けてくれてありがとう。
お金ではない。気持ちで動いてくれる人は大切にしないと。
シャツは ビッショで、図面は進んでいない午前中。
37.7度、なぜ職人のいない今日、予定外の事件が起こるのか。
病院の修理も、無事に終わったようだ。
15時過ぎ、老健施設から「エアコンが壊れた」と電話が鳴る。
今日壊れてはマズイでしょ。
メーカーに電話するが、休みで電話に出ない。
材料屋もそうだけど、休みは電話に出なければいいのだから、気が楽だよな。
僕たち、お客さんと向き合っている人間はどうしたらいいんだ。
東京のコールセンターに電話するが、全国で暑く、緊急修理もパンク状態だと言われた。
エラーコードから電源を落としてみれば、
動くかもしれないと聞き出し、施設に伝える。
超たくさんの汗をかき、図面が進まない1日であったが、
「なんとかなる」と大きく構えていれば、「なんとかなる」のである。
最近、苦しんだ末に気付いたこと。
他人の助けがあってのことなので、感謝の気持ちを忘れてはならない。